ブログ 美術館だより
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今年度の開館を控えたある日、荷物を運んできたトラックがぬかるみでタイヤを空転させているのを見た館長は、「これではいけない!!」と、突然思い立ちました。
アプローチ、バリアフリー・・・・・様々な問題を抱えているこの美術館。景観を考慮しつつ、解決しなければならない事がいっぱいです。
敷地内のあちこちに点在する石たち。
大きいもの、小さいもの、角ばっているもの、丸いもの、平たいもの…形は様々です。色も赤み・青みを帯びているもの、黒っぽいもの、黄色っぽいもの。石屋から求めたものあり、知人に譲り受けたものあり、絵と交換したものあり…入手方も様々。
いろいろな表情のある石を今井は好んで集め、庭のあちこちに配置しました。今は庭の手入れが行き届かず、すっかり草に隠れているものも多々あります。
例えば…
草の繁みに潜んだ石や、
石庭を意識して配置したらしい、今ではあまり巷でみかけなくなったという石(なんという種類かわからず…)や、
木立の中にぽつんと置かれた石など。
中でも注目はこれ!
昔、今井が近くに住む知人に貰った石なのですが、よ~く見てみると、文字が刻まれています。
右 つるおか
左 のやま
右へ行くと鶴岡へ、左へ行くと野山??
どうやら道標のようです。今よりもっとのどかな風景が広がっていたのでしょうか。今以上にのどかな風景…想像できません。
今日から12月。外は時折みぞれ混じりの冷たい雨が降っています。当館も冬期休館に入りました。遠い春を待ちながら、このブログもゆっくりのんびり更新してゆくつもりです。
この写真の大甕(以前当館にいらっしゃったことのある方はご存知だと思いますが)庭のあちこちに点在しています。よくお客様に「これは何ですか?」と訊かれる謎の物体!?実はこれ、長崎から運ばれて来た唐津焼の水瓶です。昔、主に雨水を溜めたり、醤油・味噌等を貯蔵したものだとか。多少の違いはありますが、どれも大きくて、大人の肩から胸位までの高さがあり、かなりの重さ!冬は中に溜まった水が凍って甕が割れないように、水を抜く作業が必要なのですが、これが重労働なのです!!
①雪が20~30cm位積もったら…まず、甕を倒す側の根元の雪を掘る。その時、北西の風を考えて南東の方に甕の口が向くよう考慮する。
②力いっぱい一気に甕を倒して(押して)斜めにする。
③甕の口に片足をかけ、身体全体の重みをかけて、その反動を繰り返しながら、中に残った水を出す。青みどろの水が長靴に入らないようにするのが一苦労!
④春になったら、二人がかりで甕を起こす。左右に回しながら配置決め。
去年の冬、この甕の水抜きを、まだ雪のない状態でやってみたら、あまりに重くて途中で腕の力が抜けてしまい、思わず甕から手を離し…ザブ~ン!!傍に立っていた3歳児を危うく流すところでした!やはり雪のクッションは大切です。