ブログ 美術館だより
2025/04/22 (Tue)
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2006/12/13 (Wed)
今井のこだわり
今井は大変筆まめな人でした。どなたかにお世話になった時、品物を戴いた時等、お礼状は欠かさず出していました。
若い頃に美術雑誌の編集の仕事をしていたこともあり、文を書くのはお手のもの。すらすらとあっという間に書き上げてしまいます。その字はあまりに“達筆”過ぎて、判読できないことも…。郵便屋さんもさぞや大変だったことでしょう。
年に数回開かれていた個展の案内状は印刷でしたが、表の宛名は全て手書きに徹していました(その度に家族も手伝わされました)。「絵を描かなければ!」「絵を運ぶ手配をしなければ!」「あれもこれも…!!」そんな状態でやっているので、本人のイライラは募るばかり。家族としては何故にそこまでして…と思いましたが、それも今井のこだわり、いえ、精一杯の誠意だったのかもしれません。
そんなわけで、毎年の年賀状書き(表裏全て手書き!)は大変でした。その数約500枚!!ハガキに2~3色の絵の具を数滴たらし、二枚合わせ。そっとはがして、ストーブの周りに並べ、乾いたら「頌春」の文字を一枚一枚書き込んで行きます。
年末になると今でも、歌留多のように並んだ年賀状の中でしかめっ面をしている姿が目に浮かびます。
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プロフィール
今井繁三郎美術収蔵館の管理人
美術収蔵館の周辺での出来事などをお便りしていきます。
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