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ブログ 美術館だより

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2007/04/23 (Mon) 春のおもいで
15年前の今日、今井の妻キクが80歳の生涯を閉じました(キクについては後日またお話しします)。長年苦労をかけた妻のために、明るく賑やかなのが好きだった妻のために、今井が演出した告別式がアトリエで行われたのは、その数日後のことでした。

まずは祭壇作り。懇意にしている大工さんに依頼して、升目状に木枠を組み、その中にひとつひとつパンジーの苗ポットを入れました。その2~3畳位の大きさの花壇を斜めに設置して、真ん中に遺影を飾りました。
無宗教なので読経や焼香はなく、告別式ではキクの好きだった歌曲を流し、ご来席の皆さんにカーネーションの献花をしていただきました(キクは名に反して菊の花を好まなかったのです…)。祭壇の周りにも色とりどりの生花が飾られ、アトリエは花園のように。
その日は天気も穏やかで暖かく、庭にはツツジが咲き、枝垂れ桜も満開。沢山の花に包まれて、キクも喜んでいたことでしょう。

庭の花々が咲きほこるこの季節になると、あの穏やかな春の日と「ヴェニ・ヴェン」の歌声が蘇ります。
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思い出しますね
そうでした、そうでした。お葬儀らしからぬ華やかな雰囲気に、美術館に来たお客さんが覗きに来て、暫く眺めてから慌ててネクタイを取っていらっしゃいました(よりにもよって、結婚式帰りの白いネクタイでしたから)今井デザインの紺地に白抜きの天女の風呂敷も飾られていた記憶があります。本人の町民葬の時も、本当は口を出したくて生き返って来るのではないかと思いましたが、来ませんでしたね。
まご11 2007/04/26(Thu)16:37:34 編集
まご11様
告別式の日に来館者有りとは知りませんでした。何事かと思われたでしょうね。全て手作りの告別式は、悲しみの中にも何か高揚感のようなものもあり、泣いたり、笑ったりしながら、身も心も慌しい数日間でしたね。シゲサブロウ氏、自分自身の時はどんな風にと、心に描いていたものでしょう?「死ぬのをやめた」と言っていたくらいだから、考えもしなかったのかしら?
今井美術館(小倉) URL 2007/04/26(Thu)19:51:01 編集
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今井繁三郎美術収蔵館の管理人
美術収蔵館の周辺での出来事などをお便りしていきます。
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