忍者ブログ
>>HOME

ブログ 美術館だより

[6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16
2018/07/21 (Sat) [PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

今年5月17日、当館で行われた「今井繁三郎を語る会」にご出席いただいた美術批評家 六崎六剛氏のお話です。

今井先生とは文藝春秋画廊で出会いまして、こんなにいい絵描きがまだ日本に残っていたのか、そういうものを感じました。これは東(岩手)の萬鉄五郎先生か、それとも日本海の今井繁三郎か、東北の二人の偉大な作家なのです。

今井の絵を15年前から晩年の「聖少女」まで、作品をずっと見てきました。今井の作品で大変感動した点があります。それは何か。皆さんが生活してこられた奥羽の地の風土、即身成仏――この様なひとの悲しみを自分に受けて、人々の苦しみの為に捧げる――という精神が、今井繁三郎の中には存在していました。だから、ある意味で、今井の絵を見た瞬間に、僕は魂の叫びが響いてきた時もあります。「月山絵描き」と皆さん言われていますけれど、月山を描いているのではないのです。皆さんの心の拠り所としての月山を描いています。聖少女も、この少女の姿ではなく、この奥羽の風土が生んだ精神文化をここに描いているのです。ですから、月山を描こうが、聖少女を描こうが、全く同じものなのです。皆さんもそういった目で聖少女をご覧になって下さい。皆さんの持っている心の世界に限りなく入り込んでくるのは、今井繁三郎の絵だと思います。これは、この東北の文化がこれほど素晴らしいものがあるということです。この作家は、単に鶴岡の作家ではありません。日本を代表する作家なのです。

今井の辿ってきた色々な過去があり、評論家としても超一流でした。文化勲章をとられた山本丘人先生――僕の大好きな先生ですが――それを戦前の段階でこの山形の今井が見つけ出して、今井が編集した美術雑誌『美之國』時代に評論されています。松本俊介にしても、最初に取り上げたのは今井です。戦前の全美術界を対象としての美術誌は、『美之國』ひとつだけでした。その中に、当時の大作家も含め、色々な作家の生の文が沢山寄せてあります。これは大変貴重な美術雑誌だと思います。その中で、今井は沢山の展覧会を巡り歩き、当時の評論家達に左右されず、今井の眼で的確に沢山の評論をしています。ビジョンも描いています。それが戦後になって、評論家がさも自分達が初の発見者のように手柄話、エピソード文として、もてはやしています。今井の戦前・戦後にわたっての評論活動や、美術界低迷の中で色々な作家を動かして再建に努めたことは、日本美術史の中で重要な足跡を残している事実があるのです。それを再評価して後世に残すべきなのです。

それと、今井の画人としての評価は大変高い。僕は、萬鉄五郎先生と同等である、そう思います。今井は見かけ、建前は全て捨てています。本音の絵描きです。こういう偉人が山形県から出たことは、大変なことだと思います。

今井は、これから作家としても、評論家としても、日本の美術史に残していかなければいけない人です。


PR
2008/04/21 (Mon) あれよあれよと…
ここ数日のぽかぽか陽気で、例年より早く庭の紅枝垂れが咲き始め、あっという間に七分咲き!!
今年も春の庭に彩をそえてくれます。
d700366e.JPG青空に桜の薄桃色とコブシの白がくっきり浮かび、暫し見とれてしまいました。
昨日・一昨日と、近くの松ヶ岡開墾場でクラフトフェアが開催され、多くの人で賑わっていました。
その帰りにこちらへ立ち寄って下さった方達が、ぽつりぽつりと途切れない一日でした。

さて、話は変わりますが、今日4月21日付の産経新聞『生活 イキイキ』というコーナーに、当館館長齋藤木草の記事が掲載されております(16面)。
以前、まだ開館して数年という時に取材にいらっしゃった方が、先日十数年ぶりに来館されました。
懐かしい思い出話に花を咲かせながら、終始和やかに取材が進みました。
開館から20年近く経ち、懐かしい方との再会も楽しみの一つです。
                          2856e162.JPG

冬期休館より先にお休みに入ってしまったような、このブログ。
春の開館と共にこっそり再開です。
dc190025.jpg
庭の陽の当たらない所々に少し雪が残っていますが、長~い北国の冬は去り、ちゃんと春はやって来ました。

87f546f8.jpg

ここにも
   
92834d19.jpg                                                                

                        あそこにも



1be1848d.jpgまだまだ殺風景なこのアプローチも、あと1ヶ月もすると、まぶしいくらいの新緑に覆われます。


皆様のお越しをお待ちしております!

2007/10/29 (Mon) 第二回『艸展』
今年も『艸展』が開かれます。
絵画・書・彫刻・俳句・詩と、様々なジャンルの作品が並びます。
お近くにお越しの際は、是非お立ち寄り下さいませ。


会期:11月1日(木)~7(水)
     9:00~17:00(入館は16:30まで)

会場:致道博物館
2007/10/16 (Tue) 秋晴れ
9a4bc376.JPG早いもので、もう10月の半ば。徐々に朝晩の冷え込みが厳しくなり、ストーブが恋しい季節になりつつあります。秋晴れの下、ゆったり・のんびりたたずんでいるような月山の頂が、うっすら白くなるのももうすぐです。
秋といえば「芸術の秋」!! こんな行楽日和の日は、さぞかし来館者も…と、密かに期待しながら、「食欲の秋」の風物詩である“芋煮会”をアトリエ前で開催(?)しました。ちょうど家族で芋煮を囲んでいる頃、一組のお客様が庭を散策されていたので、「ご一緒にいかがですか?」と、お誘いしてみましたが、にっこり笑ってお帰りになりました。結局その日の来館者は、仙台からいらっしゃったそのお客様のみ。すっかり身内で楽しんでしまった芋煮会でした。
c5d5c1f3.JPG0393d032.JPGお腹が満たされたところで、久しぶりの庭掃除!見上げると吸い込まれそうになるほど高い空。落ち葉のカサカサという音も耳に心地良く、どんどん仕事がはかどります。 


↑アトリエから美術館方面                反対方向の旧母家方面↑
プロフィール
今井繁三郎美術収蔵館の管理人
美術収蔵館の周辺での出来事などをお便りしていきます。
アクセス解析
忍者ブログ [PR]